ANTIQUE ATMOSPHERE GARDEN @埼玉県吉川市

昨年の12月に着工して、年明けに完成した埼玉県吉川市のお庭。このお家は、最初に現場に立ったときからすでにアンティークな空気をまとっていました。

白壁にテラコッタの瓦屋根、味わいのあるハードウッドの自転車小屋、アイアン扉やモルタルの門柱。どれも作り込まれすぎていないのに、ちゃんと時間を感じさせる佇まいでした。

今回の庭づくりで大切にしたのは、新しくすることよりも「馴染ませること」。

既存のアンティークレンガや自然石は配置を変えて再利用し、新しく加えたベルギーの石畳やコールテン鋼のプランターも最初からそこにあったような存在感になるよう意識しました。仕上げすぎないコンクリートや、点在させたオージープランツもその空気感を壊さないための選択。

工事が終わった日、お客さんから可愛いクマのパンとダルマのラスクをいただきました。

金太郎アメのように輪切りにすると同じ絵柄が現れるパン。クマがいくつも並ぶ断面もダルマの表情もなんとも言えず愛らしい。1月らしい縁起の良さもあって、なんだかあたたかい気持ちになりました。

ご自宅でパン教室をされているお客さんらしく、家のインテリアも、庭も、手作りのパンも、どこか肩の力が抜けていて味わい深さを感じます。

この庭は、ただ庭として完成したというよりも、お客さんの人柄や暮らしがそのまま表ににじみ出た場所なのだと感じました。

植物が育ち、さらに時間が重なったとき、またこの空気を感じに来るのがとても楽しみです。